My Book of the year 2017
今年も読んだ本を棚卸ししようと思います。
ビジネス書部門
逆説のスタートアップ
今年読んだ本の中でベストかもしれない。起業したい人だけでなく、スタートアップと闘う大企業の人にも役に立つ事が沢山書かれている。高い本でもないし、これは迷わず買いです。
- 競争したら負け。競争ではなく、独占を狙う。そのための小さな市場を狙う。
- 大企業は合理的な判断をする結果、斬新的イノベーションにならざるをえない。
- 少人数から愛される製品を作り、スケールはしない。その少人数の継続率を追う。
- 量が質を生む
- 起業はできるだけ先延ばしにしろ
- 今の仕事を続けながら企業の準備をしろ
いつも時間がないあなたに:欠乏の行動経済学
いつも「時間がない」あなたに: 欠乏の行動経済学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: センディルムッライナタン,エルダーシャフィール,Sendhil Mullainathan,Eldar Shafir,大田直子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/01/07
- メディア: 単行本
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社会問題部門
未来の年表
未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)
- 作者: 河合雅司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/06/14
- メディア: 新書
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最大・最凶の社会問題である少子化問題に関する本。
これからの日本でどんなことがおきるのか、時系列で紹介する。
本書に書かれているのは予測でなくて、ほぼ確実に起きる未来だから怖いと言わざるをえない。
将来のリスクを理解しておくため、また子を持つ親として、ご一読をおすすめする。
LIFE SHIFT
上記の「未来の年表」を読んで悲観的になったら、この本を読まない手はない。こちらの本こそまさに子を持つ親は読むべき一冊
「未来の年表」は少子化社会の移り変わりに主眼があったが、この本はその中での人の人生に主眼が置かれている。
今の子どもはデータから言えば50%の確率で100歳以上まで生きる。
100歳まで生きるようになると、学生ー仕事ー引退という3ステージモデルは終焉を迎え、学びを重視するステージ、社会貢献を重視するステージなどを個人の自由に組み合わせる、「マルチステージ型」になる。
また、そうなると余暇の使い方も変わり、レクリエーションではなく、リ・クリエーション(再構築)になる。
自己啓発部門
嫌われる勇気
アドラー心理学が対話形式で読みやすく学べるベストセラー。幾つか呼んだアドラー心理学の中で最も読みやすく、理解しやすかった。
「すべての悩みは、対人関係の悩みである」
「人はいまこの瞬間から変われるし、幸福になることができる」
「問題は能力ではなく、勇気なのだ」
人は目的を達成するために感情を作り出している。
例えば、学歴が低いから成功できない、というのは見かけの因果律で、成功したくない←努力したくない、勇気がないという心のあらわれである。
幸せになる勇気
「嫌われる勇気」の続編。今回は教育が最大のテーマ。
教育には尊敬が最も大事。
尊敬とは相手をありのままに見ること。
教育とは相手を自立させること。
教育者は裁判官ではなく、カウンセラーであるべき
人は一人で生きられない→分業する→相手を信用しなければならない
自分を信じる→相手を信じる=交友・信頼
信頼とは相手を無条件で信じること
自分から相手を信頼する。相手がどう思うかは関係ない。
反応しない練習
反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
- 作者: 草薙龍瞬
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2015/07/29
- メディア: Kindle版
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中学中退→大検→東大法学部卒→政策シンクタンク→出家というわけのわからない経歴の持ち主。
仏教の考え方によって、どんな悩みも解決できる。それは、無駄な心の反応を止めることであり、トレーニングで身につくもの。
何かをこうだと判断しない。判断すると、わかった気になれる気持ちよさと、自分は正しいと思える承認欲を満たせる快楽がある。
人は一面しかみれないので、判断はよく間違う。すると、他人や自分を傷つける。
自分は自分と、境界線をしっかりもつ。
傲慢、プライド、劣等感、自信のなさはすべて慢。すべて妄想だ。
自分を否定しない。否定も妄想。そのためにはまずあらゆる否定的な判断をやめる。
過去を引きずる事自体、心の煩悩、雑念。
過去の汚れを捨て、新たな汚れを作らない。
反応しないことが最高の勝利。相手の誹謗中傷に反論したら、同じ反応をしたことになる。
他人の目が気になるのは承認欲があるから。
読書部門
知的生産の技術
50年前の本ならが、発見がいくつもあった。一番大きいものは情報カード。
カードは無駄になることを恐れず、ガンガン使う。
カードは蓄積の装置というよりはむしろ創造の装置
僕らが毎日やっている最強の読み方
僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意
- 作者: 池上彰,佐藤優
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/12/16
- メディア: 単行本
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池上彰と佐藤優のおなじみコンビが新聞・雑誌・本などの読み方を紹介する。
すごく勉強熱心な人たちだなと改めて思った。
新聞は一覧性が高く、情報源として依然重要。見出しだけ見て、気になったものだけ読むでOK飛ばし読みが基本。本は深く勉強するときに読む超速読、普通の速読、熟読を意識して使い分ける
外資系コンサルが教える読書と仕事につなげる技術
- 作者: 山口周
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2015/10/20
- メディア: Kindle版
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胡散臭いタイトルの本だったが、上の二冊とも内容的に関連があり、結構良い発見が沢山あった。読書はお金と時間の投資であることを意識する
目次とまとめのページ空読み、きになったところを深掘りする
本のエッセンスは2割。それを拾い読むイメージ
最終的に5−9箇所にポイントを絞って、ノートに転記。
同じテーマの本を2,3冊読み、多角的な視野から検討する
教育部門
ハードワーク
ラグビーワールドカップ日本代表の元ヘッドコーチ、エディージョーンズ氏の著書。スポーツの本はいつも、子育てとマネジメントを学ぶのにすごく良いです。
コーチが選手にお前はダメだと言うと、選手にとってはどこにも逃げ場がなく、「自分はダメだ」と考えるほかなくなる。すると「ミスをしない事」にとらわれてしまう。フィールドはいつもカオス。一秒後に何が起きるかなんてわからない。そんな状況で、ミスなど恐れずに、なんとか切り抜けられる選手に育てないといけない。
あらゆる問題に解決策がある。コントロールできないことを言い訳にするのは解決への道を自ら閉ざしている。
本当の成功は部下がリーダーを超えたときに起きる。南アフリカ戦の大逆転はまさにその瞬間だった。(コーチは格上の相手に引き分けで十分としパントキックを指示したが、現場の選手がトライを取りに行った結果、逆転した)
論理的・人心掌握・人や文化を理解しようとする姿勢・高い目標・俯瞰的・批判的・常に学ぶ姿勢。サッカー元日本代表監督岡田氏の本やインタビューで読んだことと共通することが多く、いわゆる名将だなと思った。
やり抜く力 GRIT
やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
- 作者: アンジェラ・ダックワース,神崎朗子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/09/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マッキンゼー→教師→心理学者という一見めちゃくちゃな経歴だが、まさにグリットを持つ著者の強さを表している。
結果を出す人は特別な才能よりも、情熱と粘り強さをもつ性格の人だ(=グリット)
若い頃の気合、根性で乗り越える体験こそ、逆境に強い大人になれる。
TEDに動画あり。
GRITは以下のように培われる
成長志向(人はいつでも成長できる)→ 楽観主義(きっと良くなる)→逆境でも頑張る
子供の人生をより良くなどと気負わなくて良い。その子の人生に今何が起きているのかを理解しようと努める。
一緒に乗り越えようと手を差し伸べなければならない。
子育てにもぜひ役立てたい。
ジェフ・ベゾスの育った家庭環境や子供の頃のエピソードがドラマチックでなかなか面白かった。
(実は貧しい母子家庭)
図鑑部門
サメ図鑑
美しい写真でサメの種類が学べる 。怖くてぞくぞくする。
「ヨゴレ」という名のサメがいるらしい笑。