My Book of the year 2019
今年も一年が終わろうとしています。
毎年毎年あっという間に終わってしまいますね。。。
ということで今年も読んだ本の棚卸。
あまりきれいにまとめてなく、散文的にきになったことばかり書きます。
ビジネス系
PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話
ピクサーがトイストーリーを何とか世に生み出し、IPOに至るまでの苦悩が、財務責任者の立場から語られている一冊。前作と同様ストーリー的なのでとても読みやすい。
ただ、前作のほうが開発の現場に近い話で面白かったなと。
↓これ
ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法
- 作者:エイミー・ワラス エド・キャットムル
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/10/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
アフターデジタル
中国の最先端企業の動きが把握できる一冊。
デジタルとリアルを分けて考えるのはもう古くて、デジタルとリアルを飲み込んでいる世界をアフターデジタルと呼んでいる。
こういった考えをもとに、中国では圧倒的なスピードでデジタル化が進んでいて、(少なくても一部の分野においては)日本などとっくに置いて行かれていることがわかり、危機感すら覚える。
破天荒フェニックス
オンデーズ社長の再生物語。破天荒というより、ノリや勢いですべてやってしまう超ポジティブ人間という感じで、物語として面白かった。
まるでドラマの24でも見ているような気分になるほど、危機の連続で、また?と思ってしまったが真実なんだから仕方ない笑。
amazon 世界最先端の戦略がわかる
マイクロソフト日本法人社長を務めた成毛氏がamazonを解説する。
文章が平易ですぐに読めるのがよい。
amazonは帝国という表現がぴったりで、もうamazonもベゾスも怖いとしか思えなくなってくる。
サブスクリプション
世界中の大企業がこぞって取り入れているサブスクリプションビジネスとは何かを解説してくれる。 製品中心から顧客中心へ、それこそがサブスクの根本にあるマインドセット。Eコマースvsリアル店舗という二分法は間違い、という点は上記のアフターデジタルと同じ内容が語られている。正しくは、「顧客から発想するビジネス」vs「製品から発想するビジネス」。アドビとかコマツとか、一見サブスクに向いていない企業でもやっている。もはやサブスクをやらない会社は生きていけないんだろうな。。
教育系
今年もたくさん読みました。少しでも身についていることを願う、、、
頭のいい子にする最高の育て方
筆者が自分の子育てをするにあたって論文を読み漁ったことをまとめたという本。親が知って実践するべき内容が書かれている。子供が5歳になるまで、と書かれているが、もっと大きな子供でも十分に参考になる内容。
* 子供はメタ認知が苦手で、親の評価=子供の自己評価になるので、ほめたところが伸びる。
* 子供の質問に即答してはいけない。結果や現象を説明してあげることが考えさせる
* 怒るという行為はギャンブルと同じではまりやすい。くせになり、エスカレートしてしまう。
世界標準の子育て
子育ての90%は自信を育てられるかにかかっている。
子供の教育に関して親が知っておくべき内容を広く網羅していて、時間のない人はこの本だけ読んでおけば子育てに関して十分かもしれない。
- 過干渉は子供からやる気を奪い、自信を減退させる
- 自分の意志で挑戦したことを褒められるたびに自信が大きくなる
- ありのままに子供を受け入れる→自分を肯定的に捉えられる→チャレンジ精神につながる
- あきらめない・チャレンジを恐れない=勉強ができる子になる
- 勉強で獲得した自信は脆い。よりレベルが高い人がいるから。→子供の興味のあることを深堀りして得意を増やす。特技になるまで。
サッカーで子どもがみるみる変わる7つの目標
サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法少女
少年サッカーは9割親で決まる
伸ばしたいなら離れなさい
子供にサッカーを教えるために本を読み漁ったが、サッカーでない教育本も含め、基本的に同じようなことが書かれている。
- サッカーを楽しむのがすべて。=自発的なエネルギー
- 叱ると話をきかなくなる
- 子供を尊重し、対話する
- チャレンジさせる「どんどん失敗しよう!」という声掛け
2年生まではトーキックでもよい
生き方について
次の時代を、先に生きる。
資本主義の道を頑張って進むのをやめて、もっと質的な幸福を目指そうという点が論旨。
半農半xの考え方はすごく刺さったし、自分もいつか、なんて思ったが、企業の税金の話とかアベノミクスの話とかちょっと話が散らかってしまっているのが残念。
社会系
お金の流れで読む日本と世界の未来
外国人からみた 客観的な日本への評価として読む価値がある。結構辛辣というか、厳しい現実を突きつけられるが、まあそうだよねと納得する気持ちのほうが大きい。
今の子供世代は本気で日本から脱出することを考えたほうが良い。ですと。まあね。
日本人の勝算
人口減少中の日本をいかに再興するかという本で、本質的に論じているのは生産性と、それを上げるための最低賃金上昇という内容。
生産性の向上のことを考える時に、日本的な仕事の仕方や思考体系が問題で、そこをかえるべきという考えになりがちだが、最低賃金の増加とか、法律や制度から変えられるところがあるということを知った、
FACT FULNESS
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2019/01/11
- メディア: 単行本
今年かなり話題になった一冊。
世界は常によくなっていて、自分たちが昔学校などで習った社会問題などはすでに古く事実とは異なることがある。だから想像や過去の理解は最新のデータをもとにに新しいものにアップデートしなければならない。
サッカー戦術本
昨今のサッカー戦術の進化に伴って本やネット上に専門的な分析が転がっていて学ぶことができるのはとてもうれしい限りです。今年も何冊が読みました。
アナリシスアイ
サッカーブログで有名ならいかーるとさんの著書。
サッカーの試合の分析する点を体系的に学ぶことができ、後半はそれをもとに実際の試合の分析を読むことができる。自分のように分析できない人にとっては、前者と後者を結びつけるのが本当に難しい。理論は理解できても解析としてその理論を利用するのが難しいんですね、、、たぶん本を読むだけではダメなんだよね。もっとじっくり時間をかけて、ビデオを何度も止めて戻して解析して、アウトプットする。それを何度もやっていると本物の知識としてたまって、リアルタイムに解析できるようになるんだと思う。
欧州サッカーの新解釈。ポジショナルプレーのすべて
ポジショナルプレーをしっかり学びたくて読んだのだが、いまいちこの本のターゲットがよくわからなくて気持ちよくなれなかった。日本の〇〇選手が所属する、みたいな修飾は、この本のテーマに興味がある人には不要であり、「個人より組織としての動きを学びたい」という点において最も遠いターゲットとも言えるのかも。もっとシンプルな言葉で、なんなら箇条書きでまとめてくれたらうれしかった。
この本の中ではゴールシーンなどを文章で解説してくれるのだけど、それをグラフなどなくして理解させるのはちょっと無理があるのかな。何秒毎かの図だったりアニメーションを使って動的に解説してほしい。後半の戦術的ピリオダイゼーションの話とかもあって面白かった。
美術系
たゆたえども沈まず
西洋美術やゴッホへの興味を爆発させるゴッホ兄弟の物語。原田マハ好きだわー。
読んでいると、知っている絵やエピソードがでてきて、どこまでが史実か知りたくなって調べるという読み方になり、より一層絵画や画家についての理解が進む。
しかもこの本を読んでいるときにゴッホ展が開催されるという超ラッキーなタイミングだった。当然見に行ったし、かなり楽しめた。
西洋美術といえば、以下もよかった。個々の画家を掘り下げるだけでなく、画家同士のつながりとかもわかるし、年表とともに流れとしての西洋美術、地図による地域という観点からの解説が楽しめる。
小説系
砂の女
何年かぶりに読み直した。
絶望と、その中にあるかすかな希望。それこそが人生なのかもしれない。
自分が知っている安部公房の中で最も読みやすく、テーマに迫れている気がする。