MY BOOK OF THE YEAR 2015

今年読んだ本の中から、面白かったものをレビュー付きで紹介します。ちょっと散文的ではありますが。。

※あくまでも今年読んだ本であって、今年出版されたものではありません。

 

教育系

「育てにくい子」と感じたときに読む本―悩み多き年齢を上手に乗り越えるためのアドバイス

「育てにくい子」と感じたときに読む本―悩み多き年齢を上手に乗り越えるためのアドバイス

 

自立というのは、他人に迷惑をかけないことではなく、お互い信頼しあって、迷惑をかけあい、助け合うこと。そういう関係を築けるように親が環境を作ってあげる必要がある、ということです。身にしみますね。

親の許容度が小さいほど、子どもの自己肯定感は小さくなり、自分で自分を誇りに思えなくなる。子どもにこうなってほしいではなく、子どもがなってほしい親になる。

佐々木さんの本は読む度に反省するばかり。
今後も定期的に読ませていただきます。 

 

 

反省させると犯罪者になります (新潮新書)

反省させると犯罪者になります (新潮新書)

 

 キャッチーなタイトルで一瞬違和感のようなものを感じるが、反省文を書かせる更生は効果がなく、罪を犯した人が自分の内面と向き合って、自律的に反省の念が湧いてくるようなものにしないといけないという趣旨の本。

理論として正しそうに思うんだけど、この内容で更生を受けた犯罪者の再犯率がどうなのかなど実際のデータが見てみたい。

あと、どうでも良い疑問だが、酒井法子だけ、なぜかさん付けで呼んでいるのが気になりました。

 

マネー

 投資におけるさまざまな淡い期待や迷いをいい意味で打ち砕いてくれる本。過去の苦い経験も踏まえて、投資のルールがしっかり出来てきた気がする。

基本はやはりインデックス株のドルコスト平均法
あとは、大きく下げた時に投資できるように、普段から資金の準備とファンダメンタルズの分析をしておくこと。

 

 歴史モノ

【文庫】 本能寺の変 431年目の真実 (文芸社文庫)

【文庫】 本能寺の変 431年目の真実 (文芸社文庫)

 

現在の明智光秀に関する定説は、改竄された資料が証拠として用いられてて、大きな矛盾が多い。そこには、明治維新以降、秀吉を正当化して中国大陸に侵攻するための教育が国策としてあった。

光秀の子孫が、本能寺の変近辺についての従来の定説にとらわれずにゼロベースで歴史捜査(操作ではなく)をし、推理する本。

不確定な部分を推測を元に断定してしまう箇所はたくさんあったけど、それぞれ、十分にありえそうに思えた。

こういう歴史の本初めて読んだけど、とても面白かった。 

 

ビジネス系 

ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

 

 

ピクサーという会社がどのように生まれ、いかにクリエイティビティを生み出すか、その歴史や働き方について創業者が書いた本。
この経営者はとにかくスタッフをよく観察し、気遣い、信頼と尊重の念を持って接しているという事を強く感じた。

以下、心に止まったくだり。

・社員の健康維持を脅かす戦略は避ける。

・大きな問題も小さな問題も構造的には同じことだと理解できるようになれば、物事を冷静に見られるようになる。

・規則を作りすぎないこと。問題を起こさない95%の社員にとっては屈辱的。5%の社員のコントロールが目的で規則をつくってはならない。

・ミスを防ぐコストのほうが、ミスに対処するコストよりはるかに高くつく場合が多い。

 

社会

 

日本はお互いに監視し合う安心社会から、協力し合う信頼社会への移行期にある、というお話。
オープンソースのセミナーに出た時に紹介された本で、とても興味深い内容だった。

武士道は安心社会の中で生まれた素晴らしい倫理体系だか、現代のオープンで共存共栄を目指す信頼社会には合わない。

安心社会、統治の倫理、武士道、「すべき」

信頼社会、市場の倫理、商人道、「したほうが得」

情けは人のためならず、ですね。

 

技術系

 

リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice)

リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice)

 

コードは、高度なテクニックを使うような頭の良さやコード量の少なさよりも、読みやすさのほうがずっと大切だというお話。
噂通りとても良い本だと思います。

 

 

スッキリわかる Java入門 実践編 第2版 (スッキリシリーズ)

スッキリわかる Java入門 実践編 第2版 (スッキリシリーズ)

 

スッキリわかる本。章立てや話の順番もよく整理されていて、それぞれの内容も親切に説明してあります。

もっと早く出会いたかった。いろんな本を読む前に。
 

小説

 

超高速! 参勤交代 (講談社文庫)

超高速! 参勤交代 (講談社文庫)

 

痛快歴史エンターテイメント。

諸事情から5日で参勤交代を命ぜられた湯長谷藩のお話。

笑いあり涙ありで、伏線もちゃんと全部回収して気持よく仕上げてあります。

 

 

海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)

海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)

 

出光さんをモデルにしたお話。スイスイ読めて一瞬で終わりました。

鐵造が余りにも豪胆かつ理論的で、未来を正確に読めるスーパーマンすぎて、やはり小説だなと思ってしまったが、どれくらい脚色してるのかな、というのが気になりました。

 

 

fkrsrn1122.hatenablog.com