My book of the year 2016

 

今年読んだ本まとめ。

 

技術系

セキュリティ系の本2冊。 

体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方 脆弱性が生まれる原理と対策の実践

体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方 脆弱性が生まれる原理と対策の実践

 

よみました。徳丸本。

webアプリでどんな脆弱性があってどのように生まれるのか、どのように悪用されるのかが、まさに体系的に学べた。

当方webアプリケーションには詳しくないので、あまり具体的に詳細には理解できなかったけど。

開発目線では、やはりユーザー入力時の脆弱性を悪用したインジェクションがもっとも注意が必要ですと。

 

暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス

暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス

 

こちらも有名な暗号化技術の本。 

とっつきにくい暗号技術が簡潔にわかり易く書かれていて、読んでいて勉強になる異常に、とても面白かった。最高の入門書だと思います。My 技術書 of the year 2016.

 

教育系

こうやってみると今年は教育系の本がおおかったな。

 

一流の育て方―――ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる

一流の育て方―――ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる

 

 著者自身の体験をベースにした教育論。偏った考え方もなく、頭でっかちになることもなく、教育に関するいろんな視点がもてる良本。

データと理論で考える「教育の経済学」とは真逆のアプローチ。
アプローチ自体に良し悪しや好き嫌いはないけど、この本の方が納得する事が多かった。前者は批判的、一点突破型な教育論、後者は寛容、臨機応変型の教育論というところか。

 

 

「学力」の経済学

「学力」の経済学

 

 林先生がおすすめしていることもあって話題の本だが、あまり自分にはピンとこなかった。まず、ほんのタイトルに違和感がある。経済学?そんな話あったっけ?

基本的には、科学的根拠に基づく教育を、という本。

まあ国の政策って、根拠がわからなくて、疑問符がつくようなものは教育に限らずたくさんあるよねと。
基本的に政策などを批評する立場の内容が多かったけど、もっとこうすべきという提言があったほうが面白かったかも。

文中で「誉めて育ててはいけない」、と主張してはいるものの、誉めるべきだという本と本質的に同じ事を言ってて、その辺も変にキャッチーな言葉を使っちゃうのは好きじゃないかな。要は褒め方の問題だよと。


日本ではそもそも実験ができず、データも公開できず。そこを切り開こうとしている著者にはリスペクト

 

街場の教育論

街場の教育論

 

 

教育現場の先生を励ますという点で書かれていてるらしい。教育がダメだからって現場で奮闘している先生に怒っても仕方がないと。好きな考え方だと思いました。現実的で。

現代の子供達には、自分の利益は自分で独占するという考え方が深くあるが、これはグローバル資本主義から来たルールだと。
一方で欧米には、オープンソースみたいに他人と利益をシェアするという考えが日本よりも強くて、面白いというか不思議に思った。

 

 

子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫)

子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫)

 

親は子供にたいしてコーチであり、プレイヤーではない。環境を整え、アシストするだけだ。
「反省させると犯罪者になる」を思い出すところがいくつかあった。

子供が主役、親はコーチ役。環境を整えるだけ。

紹介されたひび割れツボの話がとても印象的だった。
子供のひびのために花の種をまくのが親の役目。ひびを責めても直るわけではない。

http://www2.city.fuji.shizuoka.jp/~p-fuji2/cgi/sfs6_diary/sfs6_diary/609_1.pdf

 

 

人生系 

旅の極意、人生の極意

旅の極意、人生の極意

 

 

世界的経営コンサルタント大前研一が世界各地のおすすめポイントを教えてくれる。

大前氏が紹介してくれる場所もさることながら、大前氏の度にたいする思い入れが非常に印象的だった。

 

休みを取るのが大変、ちょっと贅沢かもなどとつまらない尻込みはしてはいけない。そうしている間に時間はどんどん過ぎ、ようやく余裕がでてくる頃には、精神的にも肉体的にも楽しめなくなっている。そういうことは断じて避けなければならない。

 

私にとって長期休暇は神聖なものだ。仕事よりも優先させ、何があっても守る。
今の年齢を考えると、スキーだってあとせいぜい12回だ。その1回分を中止するなんてよほどのことでない限りできない。 

大前健一がこんなこと言うと、思いっきり遊ばないといけないという気分になってくる。スノーモービルやりたくなった。

 

 

 

その他ビジネス系

ビジネス系とは、ちょっとあいまいな括りですが。

 

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

 

この本は今年読んだ本の中で最も興味深かったかもしれない。

やることを本質的な事に絞り、注力せよという、シンプルで重要なことを分かりやすく教えてくれる本。

あれもこれも試したい、全部自分にとり入れたいというやり方では人は相手に進歩できない。中途半端におわるのがオチ。


絶対にイエスと言い切れないなら、それはすなわちノーである。
ノーと言える態度は性格的なものではない。断固とした決意から来るのだ。
ノーと言いにくいときはトレードオフに目を向ける。イエスと言うことによって何か価値のあることができなくなる
過去や未来にとらわれない。今、何が重要か、を考える。

 

 

数学の面白い部分を凝縮したような本で、確かにいろいろ裏切られました。最後の数ページはかなり概念的な話だったのですっ飛ばしましたが。

上記の暗号技術入門と全く同じエピソードが偶然に出てきてびっくり。著者は暗号化技術のエンジニアだったそうな。

 

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以上!

あーBOOK AND BED泊まってみたい!!!!